Dr.すてふの備忘録@岐阜

旅と、競馬と、時々医学。

【些末な日常診療】心原性ショックは非常に幅広い概念

こんにちは、ステフです。

週1回、3次救急病院でER対応をやってます。それ以外は1人診療所勤務なので、なんというか刺激になってます。多様な視点から考察でき、また研修医と共に学べる機会があり、有難い次第です。

 

そんな最中、ショックがやってきました。

当初は主訴もよくわからない感じでしたが、みるみる徐脈+血圧低下。CTに行く前にショック対応を行い、結局側壁STEMIでした。ショックの認知はできましたが、心原性ショックって胸部症状や心不全症状がないと、案外わかりにくいです。特に徐脈ショックの場合は、より一段とギアを上げて心原性の可能性を早期に疑う必要があることを学びました。

 

今回は、徐脈+心電図変化が手掛かりになりましたが、経過中に心原性ショックをrule inするのは難しいと感じました。

 

 

また組織作りの観点からも、救急医と循環器医は密接に連携できる環境、文化づくりが非常に大切と実感しました。今回は、救急車来院や初療の時点ではACSや心原性ショックを全く疑わない症例でした。他の症例では、プレホスピタルの段階から循環器医に連携できるようなシステム作り、遠隔で12ECGを把握し、即座に病院選定、カテ室準備が必要になることもあります。循環器救急と外傷救急は似た所がありますね。

循環器医は非常に多忙であり、恐れ多い気持ちがありますが、またその分コンサルトのハードルは上がるような気持ちはあります。カテ室までは自身と責任を持って繋げれるように今後も研鑽を積まないとー。

 

ではまた!