【些末な診療】類白血病反応
こんにちは、すてふです。
新しい職場に馴染めてきた頃かなと思っていますが、同時に「疫病神」扱いされつつあります。なんか担当外来や当直がとにかく大変なのです。ナンデカナー
気を取り戻して頑張っていきます。お陰様で日々のネタは豊富なのです。
【症例】
・79歳女性
・持続性心房細動(レートコントロールに難渋)による慢性心不全で1年前まで外来通院中
・臨床兆候改善したからか1年間はDrop out
・2週間前から体動困難になっていたが、本人の強い希望で医療機関受診なし
・ついには意識障害を伴ったため、救急要請
Heavy感が漂ってきますね。ツッコミどころと切り口が満載です。
結果的に、左MCA領域の心原性脳塞栓症による失語+αにより体動困難となり、二次的に脱水を引き起こし、AF tachyで酸素化低下している意識障害E3V3M6おばあちゃんといった感じです。ツタイタイコトツメコミスギタ
臓器障害は著明にあり、凝固異常もあるのですが、その中で白血球増多と高LDH血症(>1000)が認められ、その切り口に着目してみたいと思います。
白血球増多といえば、誰もが感染性を思い浮かべる思いますが、一歩立ち止まってみます。まずは分類です。
- 腫瘍性
- 反応性
ほとんどが、反応性のうちの感染性と思いますが、ストレス、喫煙、Meds(ステロイド、G-CSF等)の原因があります。本症例では、LDH上昇を伴っているので、「LDH does not lie」に従い、まずは造血器腫瘍が背景にないか疑います。ここで造血器腫瘍のmimicとして「類白血病反応」というカテゴリーがあるんです!
基本的には、反応性の場合は成熟白血球が出現しますが、未分化の芽球が多いからといって造血器腫瘍と思い込むのはダメなんです。「類白血病反応」カテゴリーを思い出すのです。
対抗馬はCMLを軸として、ヒモ探しとしては
この3つを押さえて組み合わせると、おそらく万馬券になるでしょう。特に②③なんかはそうとう跳ね上がるでしょうねハハ
【学び】
・日頃の白血球増多を深く
それでは!