Dr.すてふの備忘録@岐阜

旅と、競馬と、時々医学。

【些末な診療】IPMNはややこしや?

こんにちは、すてふです。

 

最近はネタがほんとに多い症例に当たりがちなのじゃ。Multi-mobidityはすっごい複雑だからこそ、ひとつひとつまずは基本に忠実に診療しようと思いまする。

 

ベースの知識があるからこそ、判断や思考に深みが出るのをつくづく感じています。

 

そんな中、IPMNをおさらい!

 

Intraductal Papillary Mucinous Neoplasm of the pancreas

IPMNを見つけるのは、ほとんどが偶発的なんじゃないかと。

その中で、MRIでMain ductかBrach-ductかを評価して、適切なManagementへ。具体的には、EUS-FNA適応なのか、そのままSurgery適応なのか。

 

よく言われていたおなじみのHigh risk stigmata(スティグマータ)は変わらずですね。

マータってなんよ、googleによると少なくとも英語ではなさそうです。

Pointは、①主膵管10mm以上②Cyst30mm以上③なんかもっちりしている

どうでしょうかハハ

 

IPMNの実際

実際とか書いておいて、権威でも全くなく、症例をそこまで多く見たわけでもないですが、、ヒクツニナルナ

IPMNが見つかる人って、だいたい高齢者で、、予後10年はなさそうで、しかもSurgeryとなると飛びぬけて侵襲が高くなるという、、

 

Uptodateの疫学チックなものを眺めてみました。

  • 経過観察が選択された8/60にinvasive carcinomaが発生。
  • 手術非適応を集めたとき、60%は無変化、40%は増大。
  • その研究では、carcinomaはなかった。

やはり言えることは、前癌病変というのは間違いない。アタリマエダナ

Criteriaかからないものでも、半分弱が増大してくる。いずれはOpe適応になることも考えられる。ただ、逆に半分強は無変化であるという現実もある。入念に評価できれば、経過観察も許されるということだろう。

 

その際には、壁在結節や充実成分を見逃さないように、EUSを依頼するという選択肢を常に持っておくことが大切ですね。ソウデスネ

 

IPMNはややこしやと書きましたが、そこまでややこしくはなかったかな。

 

ではまた!