Dr.すてふの備忘録@岐阜

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【COVID19特集4】ガードを固めて、正しく恐れる。

こんにちは、stayfoolish@研修医です。

 

COVID19特集が続きますね。なんか毎日情報が入ってくるので忘れないようにするためにも、とりあえずここに残しておこうかなと。

 

今回は、医療従事者向け動画配信サイトCareNeTVにおいて、【Dr.岡のプラチナレクチャーCOVID19特講】が無料で3/29まで閲覧可能なのを受けて、簡単にまとめていきたいと思います。

carenetv.carenet.com

 

医療従事者ならば必見です!いつも通りわかりやすく論理的に解説してくれています。

ここ4ヵ月ほど臨床を離れているので、復帰リハビリとして非常に有効でした。染みわたるー。医療従事者、特に医師として臨床決断の指針となります。

 

結論としては、題名の通り

 

ガードを固めて、正しく恐れる。

そして、いつもの風邪・肺炎の診療の応用だ。

 

岡先生に代わってざっくりまとめていきます。

 

ガードとは、身体的・精神的に分けられます。

身体的なガードとは、標準予防策の徹底です。もちろん接触感染予防策、飛沫感染予防策も行います。汗を除く患者の体液に暴露する可能性がある際には、フェイスガードも含めてしっかり防護しましょう!

 

精神的なガードとは、COVID19の可能性を否定しないことです。例えば、PCR陰性でもPCR陽性の感染者との暴露が明らかな場合、つまり検査前確率が高い場合は、偽陰性の可能性が非常に高いですし、PCR陰性だとしてもCOVIDの可能性は高いです。そういった場合には繰り返しPCR検査を行い、陰性であることを確認することが現実的な対処となります。一番やってはいけないことは、一回のPCR陰性でCOVID19である可能性を除外してしますことです。精神的なガードを常に保ちましょう!

 

 

COVID19の大半は軽症で、その場合は風邪と臨床症状は変わりません。鑑別ポイントは「経過」です。

 

よって、全身症状(発熱、倦怠感など)、上気道症状(咳嗽、呼吸困難など)を来しうる、つまり日常の風邪診療を徹底しましょうとのことです。風邪症候群以外の急性疾患が除外できたら、次に行うことは自宅療養です。残念ながら14%で重症化してしまいますが、現在のところ有効な治療法はありません。よって、感染拡大防止・院内感染防止と医療供給を重症例に集中させるという観点からの積極的自宅療養です。

 

PCR検査については

疫学調査の目的を除き、COVID19が蔓延した場合に無症状はもちろん、軽症者のPCR検査は行うべきではない。と

 

PCR陽性だとしても治療法はないこと、陰性のときに本疾患を除外できないことが理由です。

PCR陰性の場合に

・感染制御がおろそかになるリスク

・検査をすることでかえって感染が拡大するリスク

・患者集中による医療施設の疲弊

・一定数に生じるであろう偽陽性による混乱

・検査コストの問題

などのデメリットが大きいです。

陰性の場合にガードが緩みやすいのです。

 

予防と治療については、現在言われている通りです。

 

重要なのは、臨床医としてガードを固めて日常の風邪診療と肺炎診療を続けていくに尽きます。

 

 

僕は、岡先生の臨床感染症家として、日常診療の基本を中心としてガードを固めていく方針に、さすがだと思いました。

 

まだ、責任ある医療従事者として病棟に出ていません。COVID19との戦いは、短期戦ではありません。長距離をバテないように強い意志を持ち続けていかなければいけないと感じます。そのためにも、岡先生の日常診療の応用だという考え方は「ほんとうにさすがだなあ、なるほど」と思います。

 

一方で、PCR検査のパラドックスに言及せざるをえません。有効な治療法がない中で、PCR検査をやみくもに行うことは、その方法如何によっては感染拡大や院内感染を起こしえないことなどがデメリットとして挙げられていますが、疫学調査の一面としては、PCRを実施せざるを得ないということです。

 

ドライブスルー検査に関しては、東京という地域全体で行うことは物理的に不可能であると思います。現段階では、感染者のクラスターを徹底的に検査していくのが現実的だと僕は思います。

 

 

なんか最近文章が堅苦しくなってきた気がする。。っていうのもまだまだ情報収集に精一杯なのがばれちゃってる感じかな。。

 

もう少しで初期研修が始まるから緊張しているのかもしれないねー(笑)

 

ではまた!