Dr.すてふの備忘録@岐阜

旅と、競馬と、時々医学。

【些末な診療】橈骨遠位端骨折

こんにちは、すてふです。

 

毎週火曜日は、田舎で1日外来をしています。0歳から100歳まで多種多様な患者さんが来ます。Common diseaseは奥が深くいつも悩まされます。

 

そんな中昼過ぎ、70代のおばあちゃんが、「犬の散歩で引っ張られて手をついて転んでパキッと音がした!絶対折れとると思う!痛いわこれ!」と受付で声を荒らげて入ってきました。

 

転倒機転の明らかな転移のない橈骨遠位端骨折でした。局所麻酔下で整復を試みましたが、若干改善したものの、転移は完全には整復できず、、固定し翌日整形としました。

 

初期対応として痛感したのは、やはり解剖を熟知していないと整復のノウハウを真に理解できず、応用が効かないことです。こうして駄目ならどうしようもない、といった発想になってしまいます。

 

プライマリケアにおいて、整形外科の知識は非常に重要です。ボクハトボシイデス

これを機に一つ一つ解剖復習しながら、整形疾患を見ていきたいと思います。

 

【学び】

・橈骨遠位端骨折分類 Frykman

・端的にまとめると、尺骨茎状突起骨折の有無、関節内骨折の有無

・舟状骨骨折が合併していないかは常に確認。嗅ぎタバコ圧痛。

・不安定化徴候

  1. 背側への転位が20度以上
  2. 著しい粉砕骨折
  3. 10mm以上の橈骨短縮

 

ではまた!