【医学目線で書評】まんが 医学の歴史
こんにちは。stayfoolish@研修医です。
地元の丸善にふと寄ってみて1冊ざらっと立ち読みするのが1ヵ月に1回ほどあるのですが、
そこでふと見つけた本がこちら!
後日、楽天市場で購入しました!!めちゃくちゃ面白かった。
著者について
医師で漫画家の茨木保先生が書かれたマンガです。いばらきレディースクリニックの院長をしながら、「Drコト-診療所」「がんばれ!猫山先生」など多く監修されています。
考察・批評
研修医ながら医学の歴史に関してはほぼ無知で、多く勉強になりました。
普遍的なテーマと感じたのは以下の2点です。
①no pain, no gain
②記録、文章化、論文化の積み重ね
現在、医療が行われているのは今までの医学研究の積み重ねであり、それには犠牲がつきものであったし、以降も変わらないだろう。「我々は巨人の肩の上に立っている」と言われるが、それを認識したうえで医療を行っていこうと思う。
また、COVID-19に対するmRNAワクチン接種が欧米諸国を中心に開始されています。様々な論文をまとめたサイトからは、2回ワクチン接種で95%の人が有症状COVID-19を防げ、重症化も防げることが報告されています。重篤な副作用はアナフィラキシーですが、他のワクチンと比べやや頻度は高いものの10/1000万人の頻度です。
考察としては、16歳未満、妊婦、高齢者、免疫不全者を対象としていないこと、他人への感染性は不明、長期間の再感染は不明であることがあります。
こういったデータも、被験者がいて、論文を積み重ねた努力があってのことです。巨人がさらにupdateされているんですね。
医学教育において、医学の歴史はほぼほぼ学びませんが、すっごく普遍的で重要で印象に残るエピソードが多く、別に国家試験の範囲として必修にしてもいいんじゃないかと思います。少なくとも医学生のうちに読んでおくべき一冊だと思います。
まとめ
これからもちょいちょい学びを蓄積して、ゆくゆくは論文化を地道にやっていこうっと!